支部長挨拶

日本心血管インターベンション治療学会東北支部
支部長 中里 和彦

 令和4年7月に私がCVIT東北支部の支部長を拝命してから1年弱が経過いたしました。小松前支部長が立ち上げられたこの支部ホームページ(HP)も、コメディカル*の皆さんによる「カテ室教育動画」がアップされるなど、積極的に活用が始まっています。これからも全ての会員の皆様に興味を持って時々訪れてもらえるようなHPを目指そうと考えています。そのため、支部長のみではなく、コメディカル*部会長(堀井里美さん)の挨拶も掲載することにしました。堀井さんと相談の結果、前部会長の添田さんを差し置いては書けないということでしたので、星病院の添田信之さんにも歴史的な部分について寄稿をお願いしました。また、私のコメントも定期的に更新した方がよいだろうと思いましたが、初回の挨拶文は、小松先生の文章をお借りしてCVIT東北支部の歴史を紹介する形態でしたので、「歴史」の部分をアーカイブとして残そうと考えました。そこで、今回、歴代CVIT東北支部長の先生方に寄稿文を依頼いたしました。私もよく知らなかったPCIの黎明期のことや東北支部立ち上げの状況を知ることができる貴重な情報をたくさんいただきました。お忙しい中、ご執筆いただいた皆様に感謝申し上げます。

 さて、上の文章でコメディカルに(*)マークを付けた理由を説明します。「コメディカル」という言葉は、医師以外の医療従事者を表すものとして、これまで広く使用されて来ました。看護師は昔から「ナース」という呼称が定着しており、CVITの世界で「コメディカル」というと、主に臨床工学技士、臨床検査技師あるいは放射線技師の方々を指すことが多いと感じています。その「コメディカル」という名称が、今後「メディカルスタッフ」という呼称に変更されます。このことはしばらく前からCVITの「コメディカル委員会」で議論されており、「コメディカル部会」でのアンケートによる意向調査の結果も踏まえた上で、本年3月のCVIT理事会で可決されました。8月の代議員総会で承認されれば、正式に「メディカルスタッフ」の呼称に変更となります。それに伴い、CVITの定款や会則等の正式な文書も全て更新されることになります。なぜ、「コメディカル」という用語を廃止するのかについては、「co-medical」にはmedical(医師)に付属するものという響きがあり、それぞれの職種が主体性を持って協力しながら診療を進めていくという趣旨にそぐわないから、というのがその大きな理由とされました。私自身は「コメディカル」という言葉にはとても愛着があり、また、東北支部での活動を見ていると、「コメディカル」という呼称に誇りを持っている方々も多いように感じてはおりましたが、他学会を含む全国的な意向を鑑み、コメディカル委員会ならびに理事会では反対に回らず、賛成票を投じました。総会での承認後、このホームページや地方会でも「コメディカル」から「メディカルスタッフ」への呼称変更が行われると思いますが、仕事の内容が変わるわけではありませんので、これまで通りの熱い活動を期待いたします(メディカルスタッフには看護師も含まれます)。

(2023年5月)