日本心血管インターベンション治療学会東北支部
一般財団法人太田綜合病院付属太田西ノ内病院 小松 宣夫
私は、2018年7月から4年間、CVIT東北支部の支部長を務めさせていただきました。私の任期中の最大のイベントは、2021年2月に片平美明先生(公立刈田病院、当時)が学術集会会長として、仙台市の仙台国際センター(WEB開催)において第29回日本心血管インターベンション治療学会(CVIT 2020)を開催されたことです。JSICを含めると、CVITの東北地区での開催は、過去に2回あり、第16回日本心血管インターベンション学会を木島幹博先生(星総合病院)が2007年に郡山市のビッグパレット福島で、第19回日本心血管インターベンション治療学会を井上直人先生(仙台厚生病院、当時)が2010年に仙台市の仙台国際ホテルでそれぞれ開催されました。今回の学術集会は、片平先生が”すべては患者さんのために ~東北からのメッセージ~ (Everything is for the Patients – Messages from Tohoku Japan – )” をテーマに、また、2011年の東日本震災から復興しつつある東北の地で、震災時に多くのご支援をいただいた学会関係者への感謝の思いも込めて企画されました。しかしながら、新型コロナウイルス(COVID-19)感染症のパンデミックによる影響は避けられず、CVIT 2020が2021年に開催されてことでもわかるように、開催日時の変更や完全WEBでの開催を余儀なくされました。会長の片平先生は準備に大変なご苦労をされたこととお察しいたします。片平先生のご尽力により、また、CVIT東北支部の会員が「オール東北」をスローガンに学会を盛り上げ、学術集会を成功裏に終了できたことは素晴らしかったと思っています。
次に、東北地方会ですが、こちらもCOVID-19感染症により、開催日時の変更や完全WEBでの開催を余儀なくされました。第48回の青森大会は、2020年夏に開催予定でしたが、同年1月に国内で最初のCOVID-19感染者が確認され、その後、急速な感染拡大が始まり、有名芸能人の訃報なども報道されるようになりました。当時の安倍総理大臣が2020年4月7日に東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡の7都府県に緊急事態宣言を行い、その後、対象を全国に拡大しました。そのような状況下で、会長の阿部直樹先生(つがる総合病院)と副支部長の岩渕薫先生(大崎市民病院)と地方会開催についてご相談させていただきましたが、当時は未だ完全WEB開催という選択肢はなかったため、やむを得ず、1年延期ということになりました。その後、第49回、遠藤秀晃先生(岩手県立中央病院)、第48回、阿部直樹先生(つがる総合病院)、第50回、浪打成人先生(仙台オープン病院)の3回の地方会が完全WEBでの開催となりました。第51回の山形大会(高橋大先生、山形大学)が久しぶりの会場開催(山形市、山形国際ホテル)となり、会場での活発なディスカッションをみて、学会における会場開催の必要性を実感させられました。
さらに、ホームページの件ですが、これは会員の先生方からのご提案があり、作成に至りました。出来てみると、早速、コメディカルのみなさんがカテ室教育動画をアップロードするなど、積極的に活用してくれました。今後も会員の皆様に有効利用していただきたいと思います。
最後に、私事で恐縮ですが、私は、平成元年に福島医大を卒業し、そのまま第一内科に入局しました。最初に勉強に行かせてもらった関連病院は星総合病院でした。出張日は毎週月曜日で、カテ日であり、多い時で1日15件以上の症例を行っていました。翌年には、1年間でしたが同院へ研修に出させていただきました。以来、木島先生のご指導の下、ADATARA LIVE DEMONSTRATIONにも参加させていただき、ずっとカテーテル治療に携わってきました。
以前、ホームページにも書きましたが、第1回の東北支部地方会は1997年に開催されました。次回は第52回目を迎えます。東北支部は、東北人の気風によるものかも知れませんが、お互いにあまり争うことはせず、積極的に後進の育成に役立つ環境づくりをしてきたと思います。私はこれまで東北地方の諸先輩のご指導を受け、育てていただいたと思っておりますが、このことは私と同世代の東北の先生方も同じだと思います。
ご指導いただきました東北の諸先生に心から感謝申し上げるとともに、CVIT東北支部の今後の益々の発展を祈念して終わりたいと思います。